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親不孝蛙
むかし、雨蛙は大変、親不孝者でした。
親が山といえば川、川といえば山と言って、反対ばかりしていました。
親は「わしが死んだら川へ埋めてくれ」といっておいたならきっと山へ埋めてくれるだろうと考えて、死ぬときに「川へ埋めてくれ」といって死にました。
子蛙は、わしは今日まで親不孝をしたから一度なりとも親のいうことを聞こうと思って、親のいったように川へ埋めたということです。
それで雨が降る前には「雨が降ったら親の墓が流れる」と大きな声で鳴くようになったということです。